Mrs. GREEN APPLE「Brand New」はなぜバズった?|スパイダーマン“全世界UGCソング”と東京を駆け回るワイヤーアクションMVの理由
どうも、こんにちは!ロボットしずくです。「令和の虎」に志願者として出演し、オール達成をいただいた、株式会社RPGエンターテイメントの社長です。これまで個人のアカウントは200人以上、企業のアカウントは100社以上を見てきて、初めての投稿でも100万再生を連発。そんなバズる動画を制作してきました。
今回取り上げるのは、Mrs. GREEN APPLEの「Brand New」です。映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の日本版主題歌として2026年7月に配信され、配信初日から主要サブスクのデイリーランキングで1位に。さらに映画の“全世界UGCソング”にも選ばれ、9月もTikTokで話題の曲として名前が挙がっています。大物バンドの曲ですが、実は「告知動画」「参加してもらう仕組み」「MVの見せ方」の3つに、規模に関係なく真似できるヒントが詰まっています。MVを作る立場から整理してみます。
「Brand New」ってどんな曲?
「Brand New」は、Mrs. GREEN APPLEが映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の日本版主題歌として書き下ろした曲です。デジタルシングルとして2026年7月13日に配信され、映画は7月31日に日米同時公開されました。
タイトルどおり「新しい一日」「新しい自分」に向かっていく前向きなエネルギーが軸になっている曲で、映画のテーマとバンドの新しい一歩が重なるように作られています。ここでは歌詞の引用はせず、映像と発信の仕方に注目して見ていきます。
配信直後からの広がり方(数字と時期)
報道によると、「Brand New」は配信初日にApple MusicとSpotifyのデイリーランキングで1位を獲得。その後もApple Music「Top 100 : JAPAN」とSpotify「Top 50 : JAPAN」で首位を維持しました。
Billboard JAPANのストリーミング・ソング・チャート「Streaming Songs」(2026年7月22日発表、集計期間7月13日〜19日)では首位を獲得し、週間1,200万回再生を超えたと紹介されています。これは同年3月の嵐「Five」以来の記録とされています。
そして7月末には、映画の全世界UGCソングに決定。バンドの公式Xでも、TikTokやInstagramでこの曲を使って投稿してほしいと呼びかけました。音楽配信サービスAWAが10月12日に公開した「TikTok HOT SONG ~2026年9月~」のプレイリストでも、キャッチーなフレーズと印象的なポーズが話題の曲として紹介されています。配信から2か月以上たっても、SNSで使われ続けているということです。
バズの理由① 公開前の“スパイダーマン姿”の動画
映画公開前の7月16日、Mrs. GREEN APPLEの公式Xに、スパイダーマンの全身スーツを着た3人が登場する動画が投稿されました。大きな鏡の前で息の合った“スパイダーマンポーズ”を決め、最後はコミカルに体を動かすという、ほんの短い動画です。
ファンからは「声がなくても動きで誰かわかる」「全身タイツが面白すぎる」といった反応が集まったと報じられています。ここで大事なのは、顔が見えなくても、動きと空気感だけで本人だと伝わること。曲の宣伝をしているのに、見る側にとっては「笑える動画」として楽しめるので、シェアされやすくなります。
バズの理由② 「全世界UGCソング」で使ってもらう側に回った
UGCとは、ユーザーが自分で作って投稿するコンテンツのこと。「全世界UGCソング」に選ばれたことで、「Brand New」は世界中の人が自分の動画に使う“BGM”としての役割も持つことになりました。
TikTokで曲が伸びるとき、主役になるのはアーティスト本人の投稿だけではありません。ほかの人が自分の動画に曲を貼ってくれることで、曲は初めて知らない人のおすすめ欄に届きます。「Brand New」は、ポーズのように真似しやすい要素と、「新しい一日」という誰の日常にも当てはめやすいテーマを持っていたので、使う側が迷わなかったのだと私は考えています。
参加型の企画で曲を広げた例としては、マカロニえんぴつ「運命さがし」の“風景動画”チャレンジも参考になります。踊らなくても参加できる入り口を用意する考え方は、どんなジャンルにも使えます。
バズの理由③ ガレージから東京の街へ飛び出すMV
7月末に公開されたMVは、バンド結成当初のスタジオ練習を思わせるガレージのような一室での演奏から始まります。そこからメンバーが部屋を飛び出し、重力を超えるように東京の街を縦横無尽に駆け回る構成です。
映像は、高難度のワイヤーアクションで撮った実写に、CGとAIを組み合わせて作られたと紹介されています。デビュー10周年を経て「フェーズ3」に入ったバンドの新しい姿を描いた作品だそうです。
私が注目したのは、「狭い部屋」→「広い街」という空間の変化で、曲の高まりを見せている点です。同じ演奏シーンでも、場所が一気に開けると、見ている側の気持ちも一緒に開けていきます。スパイダーマンという映画の世界観ともつながり、主題歌のMVとしての役目も果たしています。
アーティストがMV・TikTok動画づくりで真似できること
「Brand New」の広がり方から、これからMV・PVを作るアーティストが取り入れられるのは次の4つです。
- 公開前に“見た目でわかる”告知動画を出す:衣装・ポーズ・小道具など、ひと目で曲とつながる要素を決めて、短い縦型動画で先に話題を作る。
- 曲を「使ってもらう」前提で考える:タイトルやサビのテーマを、日常の動画に当てはめやすい言葉にしておく。ポーズや手振りなど、真似できる“型”を1つ用意する。
- MVは空間の変化でストーリーを作る:室内から街へ、暗い場所から明るい場所へなど、場所の切り替えで曲の盛り上がりを見せる。
- 同じ撮影日にSNS用の素材も撮る:MV本編とは別に、縦型の短いカットやポーズ動画をまとめて撮っておくと、公開後も長く発信を続けられます。
私たち「あなたのチーム」では、街中撮影やスタジオ撮影でのMV制作に加えて、TikTok用の振り付けや縦型動画のアイデア出しまでまとめてご提案しています。伸びるMVの考え方はバズったMV・TikTokに共通する7つの法則でもまとめていますので、あわせて読んでみてください。
- USEN「Mrs. GREEN APPLE「Brand New」Music Video解禁」リリース
- THE FIRST TIMES「Mrs. GREEN APPLEが東京の街を縦横無尽に駆け回る!」(2026年7月31日)
- BARKS「Mrs. GREEN APPLE、ワイヤーアクションによる実写とCG、AIまで駆使した「Brand New」MV公開」(2026年8月1日)
- THE FIRST TIMES「ミセス公式にスパイダーマン姿の3人が登場!」(2026年7月17日)
- Billboard JAPAN【ビルボード】「Brand New」ストリーミング・ソング首位(2026年7月22日)
- AWA「9月にTikTokで話題を集めた「HOT SONG」プレイリスト」(2026年10月12日)
※数字や順位は、各記事・発表の時点のものです。曲名・アーティスト名は各権利者のものです。





