企業SNSのバズ事例から学ぶこと|有隣堂・THE FIRST TAKE・サントリーに共通するコツ



どうも、こんにちは!ロボットしずくです。「令和の虎」に志願者として出演し、オール達成をいただいた、株式会社RPGエンターテイメントの社長です。
「うちもバズりたい」と相談されることがよくありますが、話題になった企業アカウントを調べると、偶然の一発ではなく「続く仕組み」があることがわかります。この記事では、メディアで紹介された企業発のYouTubeチャンネルを3つ取り上げて、そこから学べることを整理します。
バズ事例を見る前に知ってほしいこと
バズは「狙って当てるもの」というより、「いい企画を出し続けた結果として起きるもの」です。だから事例を見るときは、再生数の大きさよりなぜ続けられたのか、なぜその会社にしかできないのかに注目すると、自社に生かしやすくなります。
また、大きな会社の事例を見ると「予算があるからできるんでしょ」と思いがちです。でも、よく見ると成功の中心にあるのは、お金のかかる演出よりも企画の考え方です。考え方なら、会社の大きさに関係なくまねできます。なお、紹介する数字は各出典の発表・報道時点のものです。
事例1:有隣堂「有隣堂しか知らない世界」
神奈川県を中心とする書店・有隣堂の公式YouTubeチャンネルです。同社の発表によると、2020年に始まり、2024年8月21日に登録者30万人を突破しました。書籍の紹介記事では、始めて3か月ほどは登録者が約200人だったことも紹介されています。
特徴は、文房具や本にくわしい社員さんが主役になり、MCのミミズクのキャラクター「R.B.ブッコロー」がツッコむ掛け合いです。売り込みより面白さを優先していることを、会社自身が人気の理由として挙げています。同社の発表では、動画をきっかけにしたオリジナルグッズや書籍も生まれたとされています。
ここから学べるのは、最初の数か月で伸びなくてもやめなかったことと、見せ方を見直したことです。書籍の紹介記事では、社員の出し方や掛け合いの形を見直したことが紹介されています。数字が出ないときは「やめる」より「型を変えて続ける」が大切です。
事例2:THE FIRST TAKE
ソニーミュージック系のチームが運営する、アーティストが一発撮りで歌うYouTubeチャンネルです。2019年11月15日に始まり、2021年9月の発表では総再生回数が13億回を突破、登録者は500万人に達していました。2024年には、60秒限りの一発撮り「FLASH THE FIRST TAKE」も始まっています。
学べるのは、ルールが1つでわかりやすいことです。「一発撮り」という決まりがあるから、毎回の動画に統一感が出て、見る人も「このチャンネルはこういうもの」とすぐ理解できます。
もう1つは、形を変えて広げていることです。60秒の「FLASH THE FIRST TAKE」のように、同じルールのまま短い形式にも展開しています。自社でも、長い動画の考え方をそのまま縦型の短い動画に移す、という広げ方ができます。
事例3:サントリー「燦鳥ノム」
サントリー公式のバーチャルYouTuberで、2018年8月にデビューしました。東洋経済オンライン(2020年)では、登録者が15万人を超えていたと紹介され、「宣伝色薄い動画で販売増」という見出しが付けられていました。
大企業の例ですが、学べるのは宣伝を前に出しすぎない姿勢です。キャラクターや人柄を好きになってもらい、その先で商品を思い出してもらう考え方は、小さな会社でも使えます。
キャラクターを作らなくても、社長や看板スタッフが「顔」になることで同じ効果をねらえます。大切なのは、毎回の動画で同じ人に会える安心感です。
3つの事例に共通しているのは、どれも一度きりの話題づくりではなく、シリーズとして何年も続いていることです。最初から完成された形だったわけではなく、続けながら見せ方を工夫してきたからこそ、多くの人に見つけてもらえたのだと私は考えています。
中小企業がまねできる3つのこと
- 社内の「好き」と「くわしさ」を主役にする(有隣堂)。商品知識が豊富なスタッフや、仕事へのこだわりが強い職人さんに話してもらいましょう。
- シリーズのルールを1つ決める(THE FIRST TAKE)。たとえば「毎回1分で1つのコツを紹介する」「毎回同じスタッフが同じ場所で話す」など、小さな決まりで十分です。
- 宣伝より「また見たい」を優先する(燦鳥ノム)
反対に、まねしないほうがいいのは「よその会社のバズった動画をそのままコピーすること」です。見る人はすぐに気づきますし、自社らしさがないので続きません。事例から借りるのは形ではなく考え方、と覚えておいてください。そして、1本目から完璧を目指さないことも大切です。今回の事例も、続けながら少しずつ形を整えてきました。まずは小さく始めて、見てくれた人の反応から育てていきましょう。
短い動画で始めるならYouTubeショートの活用法やInstagramリールの作り方も参考にしてください。
私たち「あなたの運用代行」では、こうした「続く企画づくり」から撮影・編集・投稿・分析までをお手伝いしています。「令和の虎」の虎の皆さまや塚田農場など50社以上の運用実績があります。ただし、バズや再生数の保証はしていません。だからこそ、続けられる企画の型を一緒に作ることを大事にしています。
- 有隣堂 プレスリリース「YouTubeチャンネル登録者数30万人突破」(2024年8月21日)
- Real Sound ブック「老舗書店「有隣堂」はなぜ登録者数20万人の人気YouTubeをつくることができた?」(2023年2月25日)
- THE FIRST TIMES「YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』、総再生回数は13億回を突破!」(2021年9月17日)
- THE FIRST TIMES「『FLASH THE FIRST TAKE』とは?」(2024年9月8日)
- KAI-YOU「サントリー公式のバーチャルYouTuber「燦鳥ノム」」(2018年8月17日)
- 東洋経済オンライン「社員ユーチューバーの挑戦 自社の資産・才能をフル活用」(2020年11月6日)
※数字や順位は、各記事・発表の時点のものです。曲名・アーティスト名は各権利者のものです。




