M!LK「ザッツ!超常」はなぜ総合首位に?|MVではなく“ダンスパフォーマンスムービー”で動画1位、LEDステージと推しカメラの理由
どうも、こんにちは!ロボットしずくです。「令和の虎」に志願者として出演し、オール達成をいただいた、株式会社RPGエンターテイメントの社長です。これまで個人のアカウントは200人以上、企業のアカウントは100社以上を見てきて、初めての投稿でも100万再生を連発。そんなバズる動画を制作してきました。
M!LKが10月26日に配信した新曲「ザッツ!超常」が、Billboard JAPANの総合チャートで初登場1位になりました。しかも、いちばん強かった指標は「動画」。配信日に出した公式映像は、物語のあるMVではなく、踊りが主役の「ダンスパフォーマンスムービー」でした。なぜこの出し方が効いたのか、映像を作る立場から読み解きます。
「ザッツ!超常」ってどんな曲?
「ザッツ!超常」は、5人組グループM!LKが2026年10月26日に配信した新曲です。テレビ東京系のTVアニメ『超巡!超条先輩』のオープニングテーマで、作詞・作曲は山崎あおいさん、編曲は炭竈智弘さん。ディスコ調の明るい曲で、ひとりでは難しいことも、あなたと一緒なら乗り越えられる、という前向きな気持ちを歌っています。
M!LKといえば、「好きすぎて滅!」の大ヒットが記憶に新しいところです。この曲はグループ初のMV1億回再生を突破し、2026年11月5日に発表された「新語・流行語大賞」の候補30語にも入りました。「好きすぎて滅!」がTikTokで9週連続1位になった理由は以前のコラムで解説しています。今回はその次の一手として出た新曲を、映像の出し方から読み解きます。
配信1週目で総合首位。いちばん強かったのは「動画」
Billboard JAPANの総合ソング・チャート「JAPAN Hot 100」(集計期間:10月26日〜11月1日)で、「ザッツ!超常」は初登場1位になりました。M!LKにとって総合首位は2作目です。内訳は動画1位、ラジオ2位、ダウンロード2位(19,528DL)、ストリーミング4位(6,167,890回)。同じ週のアニメ曲チャート「JAPAN Hot Animation」でも1位をとり、2017年の「疾走ペンデュラム」以来2度目のアニメチャート首位になりました。
オリコンの週間ストリーミングランキングでも4位に初登場。初登場でのTOP5入りは自身5作目で、初登場週の順位としてはグループの自己最高位です(Real Soundの記事より)。
私が注目したのは、各指標のなかで「動画」がいちばん上だったことです。配信と同じ日に公開した公式映像が、最初の1週間を引っぱる大きな力になったと考えられます。
理由① 公式映像を“踊りが主役”のダンスパフォーマンスムービーにした
配信日に公開された公式映像は、物語のあるMVではなく「Dance Performance Movie」です。YouTube Music Chartsの新着MVランキング(10月23日〜29日)を取り上げたReal Soundのコラムでも、この映像が1位に入っています。
報道では、サビの手の動きが特徴的で、覚えて真似しやすいキャッチーな振り付けだと紹介されています。サビ終わりの間奏には、吉田仁人さんと塩﨑太智さんのパワフルなダンスソロもあります。
ダンスが強いグループにとって、踊りが主役の映像には大きな利点があります。
- 振り付けが全身でよく見えるので、そのまま“お手本動画”になる
- ソロパートなど、メンバーそれぞれの見せ場がはっきり伝わる
- 物語のMVに比べて、ロケや出演者の準備が少なくてすむ
理由② LEDの背景と衣装で、少ないセットでも世界観を出す
映像は、鮮やかなLEDの映像を背景にしたステージで5人が踊る構成です。Real Soundのコラムでは、ライティングや床への反射、メンバーに寄るカットと、背景と一体になって街のような雰囲気になる引きのカットの切り替えが評価されています。曲の展開に合わせて、背景の映像も変わっていきます。
衣装は、アニメの設定に合わせたレトロな警察官モチーフ。青を基調にそろえつつ、メンバーカラーが差し色として入っています。大がかりなセットを組まなくても、背景の映像と衣装でアニメの世界観とグループらしさの両方を出しているのがポイントです。
タイアップ曲の映像では、作品の世界観をどう入れるかが悩みどころになります。衣装のモチーフや色で作品とつなげ、踊りそのものは自分たちらしく見せる。この分け方は、ほかのグループでもそのまま使える考え方です。
理由③ 推しカメラやマッシュアップで「見る理由」を毎日つくる
M!LKは11月1日から9日までを「“イイみるくの日”週間」として、毎日コンテンツを公開する企画を行っています。予定には「ザッツ!超常」の推しカメラ(メンバー1人を追い続ける映像)が入っていて、Real Soundのコラムでも、山中柔太朗さん、曽野舜太さんの推しカメラ映像が紹介されています。
さらに、TeddyLoidさんが手がけた、M!LKの代表曲2曲を掛け合わせたマッシュアップ曲「爆裂愛しすぎて滅!(Crazy Mashup by TeddyLoid)」を、11月3日の「イイみるくの日」に配信することも発表されました。この曲は開催中のツアー会場で、開演前のBGMとして予告なく流されていたそうです。
公式映像を1本出して終わりではなく、同じ曲を別の角度から何度も見られるようにしているのが特徴です。推しカメラは、ファンが「自分の推し」を何度も見返すきっかけになります。こうした積み重ねが、動画の再生を支えていると私は考えています。
アーティストが真似できること
「ザッツ!超常」の出し方から、これからMV・PVを作るアーティストが取り入れられるのは次の3つです。
- ダンス曲は「踊りが見える映像」を最初に出す:物語のMVにこだわらず、振りがよく見えるパフォーマンス映像を配信日に出すと、真似したい人のお手本になります。
- セットより「背景・照明・衣装」に予算を寄せる:LEDや照明、衣装の色でも世界観は十分に出せます。
- 1回の撮影で「別バージョン」まで撮り切る:推しカメラ、縦型のサビ切り抜き、練習風の引きの画などを同じ日に撮っておけば、公開後も毎日出せる素材になります。
私たち「あなたのチーム」では、スタジオ撮影+TikTokダンスや、アイドル撮影+TikTok振り付けのメニューで、本編の映像とSNS用の縦型動画をまとめて撮影しています。たくさんのグループが出る映像の作り方は、EBiDAN「Yes! 東京」のコラムでも紹介しています。
- Billboard JAPAN「【ビルボード】M!LK「ザッツ!超常」が自身2作目の総合首位、Vaundy「しわあわせ」が初のトップ3入り」(2026年11月4日)
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- encore(USEN)「M!LK「ザッツ!超常」配信リリース開始!ダンスパフォーマンスムービーも公開!」(2026年10月27日)
※数字や順位は、各記事・発表の時点のものです。曲名・アーティスト名は各権利者のものです。





