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芸術鑑賞会の感想文の書かせ方|「楽しかった」で終わらせない、書く前の問いかけと事後学習

事後学習
星の王子様とロボット(現代版ミュージカル演劇)
▶ 星の王子様とロボット(現代版ミュージカル演劇)
ロボットしずく
しずく社長

どうも、こんにちは!ロボットしずくです。稲川幸雄さんの演劇に参加したあと「劇団ロボットカンパニー」を立ち上げ、40人の仲間と舞台をつくってきた演劇人・パフォーマーです。今は芸術鑑賞プロデュース会社「心」で、学校の芸術鑑賞会をお手伝いしています。
芸術鑑賞会のあとによく出される宿題が「感想文」です。でも、原稿用紙を前に「楽しかった」「すごかった」から先が書けない子もいますよね。今回は、舞台をつくる側の目線から、感想文が書きやすくなる問いかけと、事後学習の進め方を考えてみます。

感想文が「楽しかった」で止まる理由

舞台を見た直後の子どもの心の中には、たくさんのものが動いています。笑った場面、びっくりした音、胸がぎゅっとなったせりふ。けれど、それをいきなり「感想文」という形にするのは、大人でも簡単ではありません。

私は、感想文が書けない理由の多くは「感じなかったから」ではなく、感じたことを言葉にする手がかりがないからだと考えています。「何でもいいから感じたことを書きましょう」と言われると、かえって何を書けばいいのか分からなくなるものです。

だからこそ、感想文の前に少しだけ「手がかり」を用意してあげる。それだけで、子どもたちの書く文章はぐっと具体的になります。

学習指導要領にある「事後の活動」

芸術鑑賞会は、学習指導要領では特別活動の学校行事のひとつ「文化的行事」にあたります(くわしくは日本の芸術鑑賞会の位置づけで紹介しています)。

小学校・中学校の学習指導要領(平成29年告示)の特別活動では、学校行事の内容の取扱いとして「体験活動を通して気付いたことなどを振り返り,まとめたり,発表し合ったりするなどの事後の活動を充実すること」と書かれています。

つまり、見て終わりではなく、振り返る・まとめる・発表し合うところまでがひとつながりの活動だということです。感想文はその「まとめる」の代表的な方法ですが、方法はそれだけではありません。

また、文化庁が文化芸術団体を学校に派遣する学校巡回公演では、公演とは別にワークショップを行い、鑑賞指導や実技指導、共演の練習などをすることが示されています。鑑賞の前後に「学ぶ時間」を組み合わせる考え方は、国の事業の中にも取り入れられているのです。

書く前の問いかけで、感想文は変わる

私がおすすめしたいのは、原稿用紙を配る前に、いくつかの「問いかけ」をしてメモを取らせることです。たとえば、こんな問いです。

こうした問いに答えていくと、「楽しかった」の中身が少しずつ見えてきます。たとえば「主人公がひとりぼっちになった場面で、音楽が急に静かになったのがさびしかった」。そんな一文が出てきたら、もう立派な感想文の書き出しです。

ロボットしずく
しずく社長
しずくのワンポイント問いかけは「良かったところ」だけでなく、「よく分からなかったところ」も聞いてみてください。分からなかった場面こそ、子どもが一生懸命考えた場所です。そこから生まれる感想は、とても深くなりますよ。

学年に合わせて「書くかたち」を変える

感想は、必ずしも長い作文でなくてもかまいません。学年に合わせて、書くかたちを変えてみるのもひとつの方法です。

事前学習でどんな準備をしておくと鑑賞が深まるかは、小学校の芸術鑑賞会の記事でも紹介しています。見る前に少し知っておくと、見たあとの言葉も増えていきます。

書いたあとが本番|共有して、出演者に届ける

感想文は、書いて提出したら終わり、ではもったいないと私は思います。学習指導要領にも「発表し合ったりする」とあるように、友だちの感想を聞くことで「同じ舞台を見ても、感じ方はこんなに違うんだ」と気づくことができます。

たとえば、クラスで感想を読み合う、廊下に掲示する、学年通信に一部を載せる、といった方法があります。そしてもうひとつ、ぜひ考えてほしいのが出演者に感想を届けることです。

舞台に立つ人間にとって、子どもたちからの感想は、何よりの励みになります。「あの場面で泣きました」「主人公の気持ちが分かりました」。そんな言葉が、次の舞台をつくる力になるのです。

ロボットしずく
しずく社長
しずくのワンポイント「出演者に届けるよ」と最初に伝えておくと、子どもたちの書く文章が変わります。読んでくれる相手がいると、言葉はていねいに、そして本気になります。

心に残る舞台は、感想文の言葉も自然と引き出してくれます。たとえば星の王子様とロボットは、劇団四季出身の役者が主役を務める現代版ミュージカル演劇です。歌と芝居で描かれる物語は、「どの場面が心に残った?」という問いかけにもつなげやすい演目です。

芸術鑑賞プロデュース会社「心」では、演劇・音楽・伝統芸能・パフォーマンス・講演会まで20を超える演目の中から、事前・事後の学習につなげやすい演目もご提案しています。学年や学習のテーマに合わせた演目選びについて、お気軽にご相談ください。

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