
どうも、こんにちは!ロボットしずくです。稲川幸雄さんの演劇に参加したあと「劇団ロボットカンパニー」を立ち上げ、40人の仲間と舞台をつくってきた演劇人・パフォーマーです。今は芸術鑑賞プロデュース会社「心」で、学校の芸術鑑賞会をお手伝いしています。
日本の「芸術鑑賞会」は、学校が体育館やホールに出演者を招く、日本ならではの形の行事です。では、海外の子どもたちはどうやって舞台に出会っているのでしょうか。公式に発表されている取り組みから、いくつか紹介します。
イギリス|国立劇場の舞台を、教室で見る
イギリスのナショナル・シアター(国立劇場)は、学校向けの取り組みに力を入れていることで知られています。2015年の発表では、同劇場で上演された『フランケンシュタイン』『ハムレット』『オセロー』の収録映像を、英国内の中等学校の教室で無料で見られるようにする「On Demand In Schools」が紹介されました。映像は授業で使いやすいように章に分けられ、教材もついていたそうです。
劇場まで行けない学校にも、一流の舞台を届ける。日本でいうオンライン・映像での芸術鑑賞に近い考え方です。
フランス|学校の文化活動に「予算」がつく
フランスには、若者の文化体験を支える「パス・カルチャー(pass Culture)」という仕組みがあります。そのうち学校向けの部分では、中学校(コレージュ)と高校(リセ)に、在籍者数に応じた予算が割り当てられ、公演・コンサート・ワークショップ・展示の見学などの文化活動に使えるとされています。
フランス上院に提出された議員の質問によると、2023〜2024年度には中学校・高校の96%がこの仕組みを利用しました。一方で、2025年には予算が年の前半に多く使われ、予約が一時停止されたことも、同じ質問の中で触れられています。
アメリカ|劇場へ行く「バス代」まで支援
アメリカ・ワシントンD.C.のケネディ・センターには、学校団体向けの公演があります。さらに「Get on the Bus」というプログラムでは、条件を満たす地域の公立学校などを対象に、チケットと移動の交通手段を支援しています。
子どもを劇場に連れて行くとき、意外と大きな壁になるのが移動です。そこまで含めて支えるという発想は、とても実践的だと感じます。
日本の芸術鑑賞会の強み
こうして見ると、日本の芸術鑑賞会には独自の強みがあります。
- 学校行事として、学年・全校の全員が同じ舞台を見る
- 出演者が学校に来るので、移動の負担がない
- 地域や学校の規模にかかわらず、生の舞台に出会える
日本でも、文化庁が文化芸術団体を学校に派遣して公演やワークショップを行う事業を実施しています(日本の芸術鑑賞会の位置づけ参照)。
舞台は国境を越える
芸術鑑賞会の出演者の中には、海外で公演している人もいます。言葉が違う国でも拍手が起きる舞台は、日本の子どもたちの心にも、もちろん届きます。
芸術鑑賞プロデュース会社「心」では、海外でも活躍する和太鼓奏者や、本場アメリカのジャズを学んだ音楽隊など、世界とつながる演目をご用意しています。
- Official London Theatre「NT offers free screenings for schools」(2015年)
- Sénat「Question de Mme BROSSEL Colombe」(2025年、pass Culture について)
- The Kennedy Center「Performance Access Programs」
※制度や事業の内容は、記事作成時点で公開されている情報をもとにしています。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。







