行政

愛知・大村知事、テックボールのタイ代表めぐり「来てほしくなかった」|タイで波紋、知事は釈明し表現修正へ

 発生:2026年10月6日

愛知県庁本庁舎(写真はイメージ)
愛知県庁本庁舎(写真はイメージ) 写真:Wikimedia Commons(作者・ライセンスはリンク先に記載)

10月4日に閉幕した愛知・名古屋アジア大会をめぐり、地元・愛知県の大村秀章知事の発言が波紋を広げています。新競技「テックボール」のタイ代表の監督が会場の食事に不満を示す動画を発信したことについて、知事が6日の定例会見で「来てほしくなかった」という趣旨を語り、タイのメディアが大きく取り上げました。

この記事のポイント
  • タイ代表の監督が会場の昼食への不満を動画で発信
  • 知事は会見で再生回数稼ぎを疑い、来てほしくなかったと発言
  • 知事は監督らに向けた発言だと釈明し、言い方を改める考え

何があったのか

テックボールは、今年に入ってからアジア大会への追加が決まった競技です。追加競技は、会場の設営や宿泊、競技の運営、費用を競技団体の側が受け持つ条件で受け入れられ、県が担ったのはメダルの授与や会場のあっせんなどでした。

大会中、タイ代表の監督が、競技の情報を発信するFacebookページの動画で、会場で出された昼食への不満を述べました。タイ料理がないことや、毎日野菜中心のベジタリアン向けメニューであること、量が少ないことなどを訴える内容でした。大会組織委員会は9月22日の声明で、テックボール会場の飲食は組織委員会が用意したものではないと説明していました。

10月6日の定例会見でこの件に触れた大村知事は、動画は再生回数を稼ぐためではないかとの見方を示し、こうした人たちには来てほしくなかったと語りました。会場での食事は組織委員会の所管外で、把握していなかったとも説明しました。

なぜ批判されたのか

この発言はタイの大手紙やテレビ局が相次いで報じ、タイのSNSでも反発の声が広がりました。大会を開いた地元のトップが、海外から来た選手団について歓迎していないとも受け取れる言い方をしたことに、選手団への敬意を欠くのではないかという指摘が出ています。

知事は会見で、追加競技は決定が遅く準備期間が限られていたことも説明していましたが、批判は発言の言い回しに集まりました。さらに、後に知事がXに投稿した釈明では会見での発言が引用されており、その中にも同じ趣旨の言葉が含まれていたことから、説明として分かりにくいという声も寄せられました。

当事者の対応

大村知事は10月7日、Xに投稿し、会見での発言はタイのチーム全体に向けたものではなく、動画を投稿した監督やコーチを念頭に置いたものだと説明しました。そのうえで、チーム全体への発言であるかのように書いた新聞報道があるとして、新聞社に抗議し訂正を求めたと明らかにしました。

8日には、発言を、ああいうことは言ってほしくなかったという内容に言い換える考えを示し、タイの選手団そのものは歓迎していると強調しました。報道時点で、知事が発言そのものについて謝罪したことは確認できていません。

これまでの経緯

今大会では、ホッケー男子の試合前に別の国の国歌が流れるなど、運営面のトラブルも相次いでいました(関連記事:アジア大会、韓国戦で北朝鮮国歌を誤って再生)。

  1. 組織委員会が、テックボール会場の飲食は組織委の提供ではないと声明
  2. 愛知・名古屋アジア大会が閉幕
  3. 大村知事が定例会見でタイ代表の動画に触れ、来てほしくなかったと発言
  4. 知事がXで、監督らを念頭にした発言だと釈明し、報道に抗議
  5. 知事が言い方を改める考えを示し、タイ選手団の歓迎を強調

参考にした報道・発表

本記事は上記の報道と公式発表をもとに、2026年10月9日時点で確認できた事実をまとめたものです。その後の状況が変わっている場合があります。

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