クラウン(ピエロ)になるには|必要なスキル・練習方法・仕事の探し方
赤い鼻と大きな靴で、子どもも大人も笑顔にするクラウン(ピエロ)。イベントやお祭り、テーマパーク、施設訪問など、活躍の場は意外と広い仕事です。この記事では、クラウンとピエロの違いから、必要なスキル、メイクと衣装の基本、初心者の練習ステップ、仕事の探し方まで、これからクラウンを目指す人とその保護者に向けてやさしく解説します。
クラウンとピエロの違い
日本では「ピエロ」という呼び方が広く使われていますが、パフォーマーの世界では「クラウン(clown)」が道化師全体をさす言葉として使われることが多いです。ピエロは、もともとヨーロッパの古い喜劇に出てくる、白い顔で少しさびしげな道化のキャラクターの名前。顔に涙のしずくを描くメイクは、このピエロのイメージから来ているといわれます。
クラウンのキャラクターは、大きく次のように分けて説明されることがよくあります。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| ホワイトフェイス | 顔全体を白くぬった、上品でしっかり者の役。ほかのクラウンをリードすることが多い |
| オーギュスト | 肌色や赤みのあるメイクで、ドジでおっちょこちょいな役。失敗して笑いを取る |
| キャラクタークラウン | 旅人、警官、おばあちゃんなど、特定の人物になりきるタイプ |
どのタイプが正しいということはありません。大切なのは、自分の性格や得意なことに合ったキャラクターを見つけることです。明るくてよく動く人はオーギュスト、落ち着いて場を回すのが得意な人はホワイトフェイス、というように考えてみると、目指す姿がイメージしやすくなります。
クラウンに必要な5つのスキル
クラウンは「メイクをすればなれる」ものではありません。笑いを生むために、いくつもの力を組み合わせています。
1. 体と表情で伝える力
クラウンは言葉が少なくても気持ちが伝わるように、大きな表情と体の動きで表現します。驚く、困る、喜ぶといった感情を、遠くのお客さんにも分かるくらいはっきり見せる練習が欠かせません。パントマイムはその土台になります。基本の動きはパントマイムの基本でも紹介しています。
2. 小技(スキル)
ジャグリング、バルーンアート、簡単なマジック、一輪車など、「ちょっとすごい」技があるとショーに山場が作れます。特にバルーンアートは子ども向けイベントでとても喜ばれるので、クラウンを目指す人にはおすすめです。始め方はバルーンアートの始め方を参考にしてください。
3. お客さんとやりとりする力
クラウンのショーは、お客さんを舞台に呼んだり、話しかけたりとその場のやりとりで進むことがよくあります。台本どおりにいかないことも多いので、相手の反応を見て次の動きを決める「即興」の力が大事です。
4. 失敗を笑いに変える力
技を失敗したとき、ただ謝るのではなく「わざとらしく落ち込む」「何度もやり直して最後に成功する」など、失敗をネタにできるのがクラウンの強みです。失敗の見せ方を前もって考えておくと、本番で慌てずにすみます。
5. 安全への気配りとマナー
クラウンのお客さんには小さな子どもが多くいます。メイクやキャラクターを怖がる子もいるので、いきなり近づかない・無理に触らないのが基本です。小道具の扱いや、ショーをする場所の安全確認も、プロとして大切な仕事です。
メイクと衣装の基本
メイク
クラウンのメイクには、肌に使うことを前提に作られたフェイスペイントやドーランを使います。絵の具やマジックペンは肌に合わないことがあるので使わないようにしましょう。はじめて使う化粧品は、腕の内側などで少しためしてから顔に使うと安心です。
- 白や肌色でベースをつくり、目・眉・口を大きく描く
- 遠くから見ても表情が分かるよう、線ははっきり太めに
- 赤鼻は、つけ鼻タイプを使うと手軽に始められる
- 終わったらクレンジングでしっかり落とし、肌を休ませる
衣装
衣装は見た目の楽しさと同じくらい、動きやすさが大事です。大きめの服、カラフルな柄、ぶかぶかの靴などはクラウンらしさが出ますが、走ったり転んだりしても安全かどうかを必ず確かめましょう。最初は手持ちの服や古着を組み合わせ、キャラクターが固まってから少しずつそろえていく人が多いです。
| 決めておくこと | 例 |
|---|---|
| 名前 | 呼びやすく、子どもが覚えやすい名前 |
| 性格 | あわてんぼう、くいしんぼう、いばりんぼう など |
| 得意なこと・苦手なこと | ジャグリングは得意だけど風船を割るのがこわい など |
| 色とモチーフ | メイク・衣装・小道具の色をそろえて覚えてもらう |
初心者の練習ステップ
いきなりショーをしようとせず、次のような順番で少しずつ力をつけていきましょう。
- 鏡の前で表情の練習:喜ぶ・怒る・驚く・悲しむを、思いきり大きく作る
- 歩き方を決める:キャラクターに合った歩き方を考え、毎回同じようにできるまでくり返す
- 小技を1つ身につける:3ボールジャグリングや犬のバルーンなど、まずは1つを確実に
- 短いネタを作る:「技に挑戦する→失敗する→もう一度→成功」という1〜2分の流れを作る
- 家族や友だちの前で見せる:どこで笑ったか、どこで飽きたかを聞いて直す
- 動画で見直す:自分の動きを撮影し、表情や動きが小さくなっていないか確認する
短いネタがいくつかできたら、それをつなげて5〜10分のショーにしていきます。はじまりのあいさつ、山場、お別れのしかたまで決めておくと、ショーとしてまとまりが出ます。
クラウンの仕事の場と探し方
クラウンが活躍する場は、次のようにさまざまです。
- 商業施設や地域のお祭り、企業のイベント
- 幼稚園・保育園、学校、子ども会のイベント
- 病院や福祉施設への訪問
- テーマパークやサーカス
- 街角での大道芸や、大道芸フェスティバル
大道芸として活動する道もあります。たとえば東京都には、審査に合格したアーティストが公共の場所でパフォーマンスできる「ヘブンアーティスト」という制度があります。また、静岡の「大道芸ワールドカップin静岡」のように、国内外のパフォーマーが集まるフェスティバルもあり、出演を目標にするクラウンも少なくありません。
仕事を取る方法としては、イベント会社や芸能事務所への登録、施設やイベント主催者への営業、SNSでの発信などがあります。どの方法でも、ショーの様子がわかる写真や動画、プロフィールがあると話が進みやすくなります。出演料や条件は、場所や内容によって大きく異なるので、最初に確認しておきましょう。
独学とスクール、どちらで学ぶ?
クラウンは独学でも始められます。表情や小技の練習は家でもできますし、動画で研究することもできます。ただ、独学だと「自分のどこが面白くて、どこが伝わっていないのか」が分かりにくく、また仕事につなげる方法が見えにくいという悩みも出てきがちです。
プロに見てもらいながら学びたい人には、大道芸専門アカデミーという選択肢もあります。テレビや海外フェスティバルで活動するパフォーマー・ロボットのぞみが講師となり、週1回、LINEビデオ通話でのオンライン授業で直接アドバイスします。基本は毎週水曜20:00〜23:00で、相談次第で別の曜日にも変更できます。
- 一人一人のゴールマップを作り、目指すパフォーマー像までの道のりを整理
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なお、仕事や収入などの成果を保証するものではありません。自分に合うかどうか、まずはLINE公式で気軽に相談してみてください。
クラウンは、人を笑顔にすることが何よりの喜びになる仕事です。鏡の前の表情づくりから、今日さっそく始めてみましょう。
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